※2024年12月に更新しました。また本ページにはプロモーションが含まれています。
結婚式で定番のオリジナルムービーは安定的に盛り上がる余興として今でも根強い人気があります。
主に
・オープニングムービー
・プロフィールムービー
・エンドロールムービー
がありますが、前もって制作して上映する動画の場合、安価な動画編集ソフトを使えば簡単に制作できるようになっています。
以下のページで紹介した低価格のパソコンでも十分作成できます。
参考:結婚式ムービーソフト5選と作業がはかどるパソコンはこれだ!
一方、当日カメラマンが撮影した動画を使って披露宴の終了時に上映するエンドロールムービーは、宴会の終了時間に間に合うようハイエンドなパソコンを使用することになります。
私もブライダル映像の制作会社に勤めていた経験があるので、詳しく解説できると思います。
ここではブライダル映像クリエイター向けのエンドロールムービーを快適に動画編集できるオススメのノート型パソコンのスペックを紹介します。
動画編集用のノートパソコンの選び方を動画で詳しく解説しました。ぜひご覧ください。
オススメパソコンをすぐに見たい方はコチラをクリックしてください。
エンドロールムービー編集でパソコンを選ぶときの4つのポイント
エンドロールムービーを編集するパソコンを選ぶときのポイントは
・カメラとパソコンの相性
・動画編集ソフトとパソコンの相性
・操作性の良さ
・パソコンの重さ
以上の4つが挙げられます。
カメラとパソコンの相性
ブライダルのエンドロールムービーを作る場合、カメラマンと動画編集の担当者二人で取り組むことになります。
それぞれパソコンとカメラ両方の知識が十分にある方が取り組むのが理想的ですが、一般的な映像業者ではカメラマンはパソコンの知識に乏しく、動画編集者はカメラの知識に乏しいというケースが多いです。
ブライダルムービーは最終的にDVDに書き出しして納品することになるので、編集後のディスク書き出しを安定的に行えるパソコンと動画編集ソフトを使います。
最終的にはDVD画質で出力するので、カメラはフルHD画質で撮影し、編集・書き出し時にDVD画質にダウンコンバートして出力することになります。
そのため必要以上に高画質で撮影した場合、ダウンコンバートする際にパソコンに相当の負荷がかかります。
書き出し時間が長くなるのはもちろん、書き出しエラーも起こりやすくなります。
必要以上に高画質で撮れるカメラを使う場合は注意が必要です。
高すぎるビットレートで映像を出力するカメラはなるべく避けた方が良いでしょう。
高ビットレートのファイルで動画編集をせざるを得ない場合は、パソコンのスペックも相応して良いものを選ぶ必要があります。
最新の一眼カメラでは出力するファイルのビットレートや記録コーデックの種類を変更できるものが増えておりますので、パソコンのスペックに合わせてカメラの設定を変更すると良いでしょう。
動画編集ソフトとパソコンの相性
動画編集ソフトは種類が豊富ですが、ブライダルムービーで利用する動画編集ソフトはEDIUS ProまたはPremiere Proを使うことが多いです。
EDIUS Proはこのソフト一つでディスク書き出しまで行えるようになっているので、ブライダル映像業界では定番になっています。
ただしEDIUSはMac非対応のソフトです。
MacでEDIUSを使う場合はBoot CampやParallels Desktopと呼ばれるMac内にWindowsを同居させる方法を利用するしかありません。
OSを2種類インストールするとその分パソコンにストレージが必要になるというデメリットがあります。
このためMacではPremiere Proとディスク書き出し用のソフトであるEncore CS6を利用します。
EDIUS Proのほうがフリーズが起きにくく、安定してディスク出力できると言われていますが、相性が悪いパソコンを使った場合EDIUS Proでも不具合は良く起こります。
EDIUS X Proの動作環境
CPU | AVX2をサポートする第4世代 Intel CPU 以降 または 同等の AMD CPU |
メモリー | 8GB以上(4K編集には16GB以上) |
ハードディスク | EDIUSのインストールに6GB以上、SSD または SATA / 7,200rpm以上のドライブが必要 |
光学ドライブ | Blu-rayやDVDを作成するには、対応したドライブが必要。 |
グラフィックス | 1GB以上、4K編集には2GB以上のビデオメモリーが必要 |
サウンドデバイス | WDMに準拠したサウンドデバイスが必要。 |
インターネット接続 | インストール、アップデート、ライセンス認証、および、ユーザー登録、サポートに必要 ※本製品はライセンス認証のため定期的なインターネットへの接続が必要 |
OS | Windows 10 64-bit (Version 1903以降) |
参考:EDIUS X Proの動作環境|EDIUSWORLD.com
EDIUS Proはver.10以降動作環境の情報をかなり詳しく書いてくれるようになっていますが、分かりにくい箇所がいくつかあるので解説します。
AVX2をサポートする第4世代 Intel CPU 以降 または 同等の AMD CPU
EDIUS公式の動作環境解説ではAVX2をサポートするCPUとなっております。
AVX2は動画編集におけるエンコードとデコードの速度向上に役立つCPUの機能で、インテルでは第四世代(Haswell)以降に実装されています。
AVX2は最新のCPUであればほとんど対応するのであまり気にする必要はありません。
Intel Core i7-10700のAVX2対応状況
画像引用元:Core i7-10700|インテル公式
なお、AMDのRyzen CPU(第一~第三世代)もAVX2に対応しています。
AMD対応情報の参考:AMD デスクトッププロセッサー スペック・性能・比較|パソコン工房ネクスマグ
EDIUS Proは他の動画編集ソフトに比べると、CPU性能に強く依存する動画編集ソフトです。
CPUはなるべく新しい世代のインテル Core i7を選ぶのが望ましいです。
また注意したいポイントの一つにEDIUS Proは書き出し時にCPUの内蔵GPU性能もフル活用します。
なので、内蔵GPUを持たないインテル Core i9やCore i7のGPU非搭載モデル(Fモデル)、AMD Ryzenシリーズ(GPU非搭載モデル)は避けておいたほうが無難です。
また、仕様には細かな指定はありませんが、GeForceシリーズはあまり相性が良くない印象があります。
メモリーはなるべく多めに最低16GB、予算が許すなら32GBが理想です。
また仕様ではストレージにSSDまたはSATAのHDDを推奨していますが、最新のノートPCならNVMe対応のM.2 SSDがオススメです。
なお映像素材全てのファイルをSSDに保存して動画編集を行うとエラーも少なくなります。
EDIUS編集のディスク管理について
ノートパソコンとEDIUS Proで動画編集をする場合、注意したいのがディスク管理です。
ブライダルでは現場にノートパソコンを持ち込んで、撮影・編集してその場で上映まで行うエンドロールムービーがあります。
限られた時間でDVD制作まで実施するので、一つのソフトでDVD書き出しできるEDIUS Proが好まれています。
撮影データをカメラマンから受け取りながら編集作業を進めていきますが、ここで意外と見落としがちなのが撮影データの保存先とEDIUSプロジェクトファイルの保存先です。
結論を先に言うと上の写真のように、EDIUS ProのプロジェクトファイルはC:ドライブ内に保存し、撮影データを外部ディスク(C:ドライブとは別のディスク)に保存します。
撮影データをすべてC:ドライブ内に保存してしまうと、C:ドライブの残り容量が減ってディスクの読み書き性能が著しく低下します。
そのような環境下で動画編集をするとプレビュー画面のコマ落ち(カクつき)が顕著になり捗りません。
ディスク書き出し時のエラーも起きやすくなるので、撮影データはC:ドライブと別のディスクに保存するのが好ましいです。
また、起動ディスクとデータ保存用のディスクの読み書き性能の差が大きいと、これもプレビュー時のコマ落ちやエラーの原因になります。
最新のノートパソコンはマザーボードにM.2 SSDの空きスロットがあります。
インテルCPU対応マザーボードであれば、第11世代Coreシリーズ対応のマザーボードからM.2 SSDの空きスロットが2つあるものが大半です。
空きスロットがあれば、起動ディスクと同程度の性能のM.2 SSD(NVMe)を追加して、撮影データ保存用のディスクにすると良いでしょう。
M.2 SSDスロットがない古い型のノートパソコンを使う場合は、SATA SSDをUSB接続して保存用ディスクにします。
ノートパソコンには複数のUSB端子がありますので、なるべく高速データ転送可能なUSB規格を活用しましょう。
Premiere Proでブライダルの動画編集する場合
最新のPremiere Pro CCは第7世代以降のインテルCPU、またはRyzen 3000シリーズを推奨しています。
また、OpenCLとCUDA、Mac Metalに対応し、4GBのビデオメモリーを持つグラフィックカードが推奨されています。
Premiere Proはグラフィックカードの性能が高ければ高いほど、書き出し速度も速くなります。
参考:Adobe Premiere Pro 必要システム構成|Adobe公式
EDIUS ProとPremiere Proを両方インストールして使う場合は、どちらをメインにブライダルムービーを編集するのかよく考えてパソコンを選ぶのが良いです。
操作性の良さ
動画編集する場合はテンキーがあるノートパソコンが便利です。
スローモーションやクイックモーションの設定をテンキーで素早く設定できます。
最近では14インチ以下のハイスペックノートPCもありますが、14インチ以下はテンキーがありません。
持ち運びの負担がありますが、15~16インチのテンキー搭載ノートパソコンがおススメです。
パソコンの重さ
DVDドライブを搭載したパソコンは非搭載と比較するとやや重く、2kg以上になるかもしれません。
電源ケーブルや外付けHDDなど荷物は多くなるので、パソコンの重量は必ずチェックしておきましょう。
ブライダルムービー向けノートパソコン5選【プロ向け】
プロ向けのハイエンドノートパソコンはBTOパソコンショップで選ぶと低予算でも見つかるのでオススメです。
ここではディスクドライブを外付けで対応することを前提に軽量、ハイスペックな15~16インチのノートパソコンを選んでみました。
マウス DAIVシリーズのブライダル向け動画編集パソコン(Premiere Pro向け)
DAIVはマウスコンピューターのクリエイター向けPCブランドです。
第13世代のCore i7-13700H(16コア24スレッド)を搭載し、メモリー32GBとPremiere Proを運用するのにも十分なスペックです。
グラフィックスは8GBのビデオメモリを積んだGeForce RTX 4060 Laptop GPUです。
これだけモリモリのスペックなのに、重さは1.6kgとかなり軽いのも魅力です。
DAIV Z6-I7G60SR-A
CPU:Core i7-13700Hメモリ:32GB PC5-38400
グラフィックス:GeForce RTX 4060 Laptop GPU(8GB)
ストレージ:M.2 SSD NVMe Gen4 1TB
液晶モニター:16型WQXGA(ノングレア/Dolby Vision対応)
279800円(税込)
オススメ記事⇒DAIV Z6-I7G5TSR-Aレビュー GH6で動画編集を検証してみるよ
マウスコンピューターのブライダル向け動画編集パソコン(EDIUS X Pro向け)
DAIVはマウスコンピューターのクリエイター向けPCブランドです。
第12世代のCore i7-12650H(10コア16スレッド)を搭載し、メモリー16GBと内蔵HDDを備えたEDIUS Proを運用するのに最適なスペックです。
グラフィックスは2GBのビデオメモリを積んだGeForce MX550です。
mouse K5-I7G50BK-A
CPU:Core i7-12650Hメモリ:16GB PC4-25600
グラフィックス:GeForce RTX 2050 4GB
ストレージ:M.2 SSD NVMe Gen4 512GB
液晶モニター:15.6型フルHDノングレア液晶
重量2.13kg
149800円(税込)
マウスコンピューターと当サイトのコラボ企画のパソコンでお買い得です。
mouse K5-I7GM5BK-A
CPU:Core i7-12650Hメモリ:16GB PC4-25600
グラフィックス:GeForce MX550 / インテル UHD グラフィックス
ストレージ:M.2 SSD NVMe 512GB
液晶モニター:15.6型 フルHDノングレア液晶
132800円(税込)
>>販売終了しました
オススメ記事⇒mouse K5-I7GM5BK-Aレビュー 動画編集用ノートパソコン一台目に最高な選択です
ドスパラのブライダルムービー向け動画編集パソコン(EDIUS X Pro向け)
ドスパラはゲーミングPCで有名なBTOパソコンショップで、中でもおススメなのはGALLERIA XL7C-R45-5です。
CPUは第13世代のインテルCPU Core i7-13700Hでハイパフォーマンスモデルを採用しています。
またM.2 SSD 1TBで、この価格にしてはかなり容量の大きなストレージを搭載しています。
メモリーも16GBでEDIUS Proがサクサク動きますよ。
GALLERIA XL7C-R45-5
CPU:インテル Core i7-13700Hグラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 4050 6GB
メモリ:16GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe 500GB Gen4
液晶モニター:15.6型フルHDノングレア液晶
177980円(税込)
※12月4日時点の価格です。最新の価格は公式ページをご確認下さい。
ドスパラのブライダルムービー向け動画編集パソコン(Premiere Pro向け)
ドスパラのノートパソコンでPremiere Proによるブライダル映像編集に最適なのはGALLERIA RL7C-R46-C5Nです。
CPUにCore i7-13620HとグラフィックカードにGeForce RTX 4060 8GBが搭載しています。
Premiere Proの運用に十分なモリモリのスペックで価格が抑えられているのも魅力です。
GALLERIA RL7C-R46-C5N
CPU:インテル Core i7-13620Hグラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 4060 8GB
メモリ:16GB PC5-38400
ストレージ:M.2 SSD NVMe 500GB Gen4
液晶モニター:16型 WUXGA(2560×1440)ノングレア
204980円(税込)
※12月4日時点の価格です。最新の価格は公式ページをご確認下さい。
オススメ記事⇒GALLERIA XL7C-R46H-6で4K動画編集とStable Diffusionを検証するよ
レノボのブライダルムービー向け動画編集パソコン(EDIUS X Pro向け)
ここで紹介するレノボのおすすめクリエイター向けノートパソコンは第13世代のインテルCPUであるCore i7-13650Hを搭載しています。
メモリーも標準で16GB搭載で十分なスペックです。外付けHDDで補えばEDIUS Proを使った動画編集もサクサクこなせますよ。
Lenovo LOQ 15IRX9 - ルナグレー
CPU:インテル Core i7-13650Hグラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 4060 8GB
メモリ:16GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe Gen4 512GB
液晶モニター:15.6型フルHDノングレア液晶
159830円(税込)
ブライダルムービーを快適に作れる動画編集向けのパソコン5選 まとめ
こんな感じです!
ディスク書き出しをPCに内蔵すると17インチサイズや、厚さがあるパソコンを選ばなければなりません。
ブライダル仕事でパソコンを使い続けると、まず最初に壊れやすいのがディスクドライブなので、最初から外付けを買うという手もアリだと思います。
EDIUS Proを運用するならCPUとメモリーは妥協しない。
PremiereProならグラボを1ランク良い製品を使う。
と良いですよ。
PCの購入は故障時の対応が速いBTOパソコンショップがおススメです!