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2019年3月に発売したNVIDIA Quadroのグラフィックカード Quadro RTX 4000があります。
Quadroはかつては映像制作会社やCADを使う設計会社に人気のグラフィックカードで、その値段の高さでも有名です。
最上位モデルのQuadro RTX6000、RTX5000が登場した後、ミドルクラスのRTX 4000の登場。お値段が12万円前後となっています。
最近ではゲーミング用途がメインのGeForceシリーズで構成する動画編集用パソコンも多くなっている中で、Quadro RTX 4000を使ってパソコンを組むメリットはあるのでしょうか?
また、どのような映像クリエイターがQuadro RTX 4000を使うべきでしょうか。
ここではQuadro RTX 4000の性能・メリット・デメリットとQuadro RTX 4000搭載のオススメパソコンを紹介します。
この動画で動画編集向けパソコンの失敗しない選び方を解説したので、ぜひ視聴してみて下さい。
Quadro RTX 4000の主な仕様
動画編集用途でグラフィックカードを選ぶときに指標となるCUDAコア数を確認すると、Quadro RTX 4000のCUDAコア数は2304基となっています。
ゲーミング用グラボのGeForce RTX 2070と同じ数値となっているのが特長です。
Quadro RTX 4000のスペック
GPU アーキテクチャ | Turing |
CUDAコア数 | 2304 |
Tensorコア | 288 |
RTコア | 36 |
定格クロック周波数 | 非公開 |
ブースト時クロック周波数 | 非公開 |
ビデオメモリー | 8GB |
VRAM規格 | GDDR6 |
VRAM帯域幅 | 416GB/s |
TDP | 160W |
対応API |
OpenGL 4.6 DirectX 12 DirectX 11〜8.1 NVIDIA CUDA DirectCompute 5.0 OpenCL / Vulkan API |
価格(オリファンモデル) | 140,000~170,000円 |
本来、Quadroのグラフィックカードは10bitの色深度に対応し、高度の色再現性を求められるプロの映像制作現場で利用されてきていました。
2018年に発売されたBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kで10bit RAW映像を実現できるようになったことがきっかけで、色の深度やダイナミックレンジに興味を持つクリエイターが増えているでしょう。
解像度が高く、10bit以上の色深度を持つ映像を取り扱う場合には、Quadoroの性能が生きてきます。
Quadoro RTX 4000が旧モデルのQuadro P(Pascal)シリーズと大きく進化した点はレイトレーシング対応になったことです。
レイトレーシングの基本的な仕組み
RTXは「レイトレーシング(Ray Tracing)」の次世代技術を指します。レイトレーシングとは文字どおり、空中を移動する光子の動き(光線)を追跡する手法のこと。現実と区別できないバーチャル世界の再現を目指す技術です。
主にゲームや3Dの映像描写をよりリアルに再現できる新しい技術で、これまでのCUDAコアの他にTensorコアやRTコアが追加されAIとディープラーニングを駆使してリアルタイムにレイトレーシングができるようになっています。
リアルタイムレイトレーシング機能が映像制作でどのような変化をもたらすのかは未知数ですが、ベンチマークを確認すると旧モデルのQuadro P5000を超える性能で驚異的な数値を叩き出しています。
Quadro P5000の実売価格が25~28万円であることを考えると、Quadoro RTX 4000の販売価格は実は激安良品ということになってしまいます。
Quadro RTX 4000搭載パソコンはどんな人におススメ?
とはいえQuadro RTX 4000はYouTube動画や簡単な記録動画を編集するだけの人にはオーバースペックなビデオカードです。
ゲーム用途で考えた場合も同じレイトレ対応のGeForce RTXシリーズを選んだ方が安上がりです。
GeForce RTXシリーズもビデオカードのドライバー(Studio ドライバー)を更新することで10bitの色域に対応可能になります。
Quadro RTX 4000を選ぶべき人は4K以上の解像度で動画編集をする方やDaVinci Resolveを使ったカラーグレーディングが前提となる映像制作に携わっている方でしょう。
参考:RTX世代Quadro GPUの4K・RAW編集のパフォーマンスを診断する|ビデオSALON
ビデオコーデックがこれまでのH.264からH.265と移り変わり、Blackmagic Pocket Cinema Camera 4KのようなRAW収録が実現できるカメラの出現したことで、プロの制作会社が求められる品質はますます高まってきています。
そうなると動画編集用のパソコンはCPUのコア数・スレッド数を増やすことだけでなく、GPU性能も考慮しなければなりません。
値段で考えると決してお買い得とは言えませんが、これからプロの映像クリエイターとして仕事を受注しようと考えている方はQuadro RTX4000を選んでも良いかもしれません。
こちらもオススメ:25万円以内でプロ仕様の動画編集用PCをDAIVで組んでもらいましたよ
BTOパソコンショップのQuadro RTX 4000搭載PCはココをチェック!
Quadro RTX 4000を搭載したBTOパソコンを見てみるとCPUにCore i9 XシリーズなどかなりハイエンドなCPUを搭載した高価格なパソコンが目立ちます。
インテルの最新世代のCore i7には少し前のCore i9を超える性能を持っているので、Core i9にこだわる必要はありません。
それよりもRAW映像や10bit映像のデータ量は想像以上に膨大で、すぐに1TBを超える容量になってしまいます。
なのでメインストレージ、2ndストレージに十分な容量を確保できるパソコンを選ぶのがおすすめです。
注意点として、Quadro RTX 4000はNVLink非対応で複数のグラフィックカードを同時に使うにはNVIDIA Quadro Sync 2というオプションボードが必要です。
また、Quadro RTX 4000は消費電力が160Wと高めである点も注意が必要です。
マウスコンピューターのNVIDIA RTX・Quadro搭載動画編集用パソコン
MousePro LP-I7N20
CPU:Core i7-14700Tグラフィックス:NVIDIA RTX 2000 Ada 世代 16GB
メモリー:16GB PC5-38400
ストレージ:M.2 SSD NVMe Gen4 500GB
362780円(税込)
レノボのNVIDIA RTX・Quadro搭載動画編集用パソコン
ThinkStation P2 Tower:RTX A搭載
CPU:Core i7-14700グラフィックス:NVIDIA RTX A2000 12GB
メモリー:16GB DDR5-4400MHz
ストレージ:M.2 SSD NVMe Gen4 512GB
322404円(税込)
ドスパラのNVIDIA RTX・Quadro搭載動画編集用パソコン
Magnate MQ20-B
CPU:Core i5-14400Fグラフィックス:NVIDIA RTX A2000(12GB)
メモリ:16GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe Gen4 500GB
販売終了しました