※2024年4月に更新しました。また本ページにはプロモーションが含まれています。
インテル第13世代Core i7-13700H搭載のノートパソコン「raytrek R6-RL」を使ってレビューします。
(※価格・スペック等は執筆時点のものとなります。レビューに使用するPCに関しては、株式会社サードウェーブよりお借りしたものです。)
raytrek R6-RLはサードウェーブのクリエイター向けノートパソコンの中で、最新のビデオカード GeForce RTX 4060 LaptopGPU を搭載したハイスペックな仕様です。
また、raytrek R6-RLは従来よりも薄型のデザインで、持ち運びを重視したいクリエイターにピッタリの設計になっています。
ここではraytrek R6-RLの特長とPremiere Proによる4K動画編集の検証・Stable Diffusionのイラスト生成の検証、使用感・書出し速度などの検証データを合わせて紹介します。
raytrek R6-RLの購入を検討している動画編集者さんはぜひ読んで参考にしてください。
>>Stable Diffusionと動画編集の検証をすぐに見たい方はコチラ
raytrek R6-RLは販売終了し、後継モデル GALLERIA XL7C-R46H-6が発売中です
GALLERIA XL7C-R46H-6
CPU:インテル Core i7-13700Hグラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 4060 8GB
メモリ:16GB PC5-38400
ストレージ:M.2 SSD NVMe 1TB Gen4
液晶モニター:16型 WQXGA(2560×1600)ノングレア
219980円(税込)
※4月10日時点の価格です。最新の価格は公式ページをご確認下さい。
目次
raytrek R6-RLを使ってみた感想
raytrek R6-RLを使ってみた感想です。
まず先に言いたいのは、raytrek R6-RLはACアダプター接続環境で4K60Pの動画編集が比較的快適にできるノートパソコンです。
AI画像生成のパフォーマンスも非常に優れており、Stable Diffusion web UIを用いたAI画像生成もスムーズに行えます。
今後ますますAIがクリエイティブ系のアプリに組み込まれるのが予想されますが、raytrek R6-RLは次世代の制作環境にも十分適応できる性能を持っているでしょう。
また、特筆しておきたい点にサードウェーブの従来製品と比べて本体のデザインが洗練されており、高スペックながらも軽量・薄型を実現しています。
エッジの部分が斜めにカットされて光沢があり、細かな部分ではありますが高級感が増しています。
これはサードウェーブのゲーミングPCブランド GALLERIAのデザインとよく似ており、ノートパソコンの外観にも関心が強いクリエイターも高い満足度を得られるようになっています。
そしてノートパソコン本体だけでなくACアダプターも軽量化され、サードウェーブの同等スペックとなるraytrek R5-RL6のACアダプターよりも180g近い軽量化を実現しています。
MacやSurfaceのような専用設計のノートパソコンと比べるとまだ改善の余地があると思いますが、それでも最新のビデオカード(GeForce RTX 4060)を搭載した16インチノートパソコンがこの持ち運びやすさと価格で手に入るのは大きな魅力でしょう。
この他にもraytrek R6-RLのメリットや細かな性能について以降で解説いたしましょう。
主な特徴と使用感
1. LUMIX GH6で撮る4K60Pの動画編集が快適(ACアダプター使用時)
2. Stable Diffusion WebUIの検証済。書き出し速い
3. モニターはsRGBカバー率約99%とリフレッシュレート最大90Hzでゲーム・画像編集を両立可能
4. 打ちやすいキーボードと充実したインターフェース
5. 他社BTOと比較してコストパフォーマンスの高さが際立つモデル
バランスの取れた性能と大人っぽい質感が、年齢・用途を問わずに高評価を得る要素となっているでしょう。
ドスパラの最大3年間の保証サービス
ドスパラのセーフティサービスは、PCのメンテナンスや修理をサポートする月額制会員サービスで、PC初心者から経験者まで幅広くおすすめできます。
raytrek R6-RLの仕様
raytrekはドスパラが販売するクリエイター向けパソコンの商品ブランドです。
その中でもraytrek R6-RLは最新のビデオカード「GeForce RTX 4060 LaptopGPU」を搭載したハイエンドノートパソコンとなります。
ドスパラ通販サイトにはraytrek R6-RLと同じビデオカードを搭載したraytrek R5-RL6があります。
この両者の大きな違いは液晶モニターのサイズと重量で、raytrek R6-RLは16インチのWQXGA(2560×1600)の液晶ディスプレイになっているのが特長です。
raytrek R6-RLとraytrek R5-RL6の仕様比較
raytrek R6-RL | raytrek R5-RL6 |
インテル Core i7-13700H 16GBメモリ DDR5-4800 GeForce RTX 4060 LaptopGPU 8GB M.2 SSD NVMe Gen4 1TB 16インチノングレアWQXGA液晶 リフレッシュレート 90Hz / 48Hz sRGBカバー率 約99% AdobeRGBカバー率 約76% 重量 2.0kg |
インテル Core i7-13700HX 16GBメモリ DDR5-4800 GeForce RTX 4060LaptopGPU 8GB M.2 SSD NVMe Gen4 1TB 15.6インチノングレアWQHD液晶 リフレッシュレート 165Hz / 40Hz sRGBカバー率 100% AdobeRGBカバー率 約76% 重量 2.2kg |
比較対象のraytrek R5-RL6はノートパソコン用最上位CPUのCore i7-13700HXを登載し、モリモリのスペックで本体はやや分厚い重厚なデザインです。
raytrek R6-RLはraytrek R5-RL6の同等クラスのスペックを持ちつつ、モニター画面サイズが大きいにもかかわらず200g軽量化しています。
ACアダプターを加えるとraytrek R6-RLのほうが400g近く軽いので、持ち運びには断然有利です。
他のBTOメーカーも軽量なハイスペック16インチノートPCを揃えてきているので、サードウェーブも競合に対抗するべく満を持してraytrek R6-RLを用意したのかもしれません。
raytrek R6-RLは他社製品に比べると販売価格に優位性があります。
サードウェーブが運営するドスパラ通販サイトを定点観測していると発売直後は相場より安めの価格設定で、その後徐々に値段が上がりモデル末期に価格が下落する傾向があります。
raytrek R6-RLが必要なスペックを満たしているのなら、早めに手に入れるほどお買い得と言えます。
raytrek R6-RLのスペック
CPU | Intel Core i7-13700H(14コア20スレッド) |
メモリ | 16GB DDR5 SO-DIMM(PC5-38400/8GBx2) |
グラフィックス | インテル Iris Xe グラフィックス + GeForce RTX 4060 8GB LaptopGPU |
SSD | M.2 SSD NVMe Gen4 1TB |
重量 | 重量:2.0kg |
価格 | 価格:195980円(税込)2023年12月調べ |
価格は税込み価格で約20万円。
最新のCPUと高性能グラフィックカード、最新規格(DDR5)メモリと容量十分の1TB M.2 SSD Gen 4を搭載でスキのない構成。
AIクリエイティブ・Premiere Pro・DaVinci ResolveのようなAI機能が充実した動画編集がメインならこれほど頼もしいスペックは他に見当たらないかもしれません。
持ち運びやすく、場所を選ばず創作ができる最強のラップトップマシンです。
1raytrek R6-RLのCPUはMac M2 Pro 12コアを超える性能
raytrek R6-RLのCPUは第13世代Core i7-13700Hで14コア20スレッド、内蔵GPUにインテル Iris Xe グラフィックスが備わっています。
ターボブースト時の最大周波数は5.00GHzでCPUキャッシュは24MB。最大メモリサイズは64GBまで対応しています。
同時期にリリースしたインテル Core i7-13700HXが第13世代の最上位CPUで、BTOメーカーではCore i7-13700HがメインストリートのCPUとなっています。
PassMarkのベンチマークを見れば、Core i7-12700Hと比べると約3000ポイントの性能差で、Mac M2 Maxとは3400ポイント上回っています。
シングルスレッド性能はM2 MAX 12コアがやや優勢で、Core i7-13700Hの181ポイント上のスコアを出しています。
14インチのM2 Max搭載 Macbook Proの販売価格が448,800円であることを考えると、raytrek R6-RLの価格の安さを感じずにはいられません。
2raytrek R6-RLの RTX 4060のベンチマークスコア
raytrek R6-RLのグラフィックカードはGeForce RTX 4060 Laptop GPUを搭載しています。
2023年に入り、GeForce RTXシリーズは40XX番台となって映像処理能力がさらに向上しています。
PassMarkで確認したベンチマークスコアではデスクトップ用グラフィックカードのGeForce RTX 1080 Tiとほぼ互角で、GeForce RTX 3070 Ti Laptop GPUよりも上となっています。
RTXはGTXシリーズにTensorコアとRTコアが追加されたグラフィックカードで、10bit 映像出力にも対応しています。
ノートPCのGPUはデスクトップのGPUに大きく劣るという私の偏見は完全に払しょくされた感じです。
PCMARK10でベンチマークを計測してると総合スコアは6931、写真編集のスコアは13028、レンダリングスコアは13331、ビデオ編集スコアは7150となっています。
Digital Content Creation:10748
Photo Editing Score:13028
Rendering and Visualization Score:13331
Video Editing Score:7150
DaVinci Resolveのベンチマークソフト「Blackmagic RAW Speed Test」ではCPUが8K30Pまで対応でき、GPUについては8K60Pにも対応できるようです。
もはやデスクトップPC並みのベンチマークスコアです。
3raytrek R6-RLのメモリとストレージ
raytrek R6-RLはメモリ容量が16GBで、ドスパラ通販サイトで購入する場合は最大64GBまで増設できるようになっています。
この値段で16GBかーと思いきや、最新規格のDDR5メモリで後から気がついて驚きました。
DDR5を標準搭載したraytrek R6-RLの動画編集におけるパフォーマンスは期待大です。
また、raytrek R6-RLのストレージは標準で1TB。しかもPCIe 4.0(NVMe Gen 4)のM.2 SSDです。
CrystalDiskMarkでraytrek R6-RLのM.2 SSDの読み書き速度を調べてみました。
シーケンシャルリード(読込)は6,667MB/s、シーケンシャルライト(書込み)は5,018MB/sという結果となりました。スゴイ。
さらにランダムリードは470MB/s、ランダムライトは390MB/sでWindowsの起動も早いです。
ドスパラ通販サイトのカスタマイズではSSDの追加項目がないのですが、DIYで追加できるようになっています。
動画編集では起動ディスクと編集データを保存するディスクを別々のM.2 SSDで分けることで動画編集の快適さが増します。
M.2 SSDは外付けのSSDよりも処理速度が早いので、RAWや4:2:2 10bitの動画編集をする方ならぜひ追加して使いたいところです。
また2ndストレージはメインのストレージと同等性能のM.2 SSDを使うのをおススメします。
4raytrek R6-RLの外観とインターフェース
raytrek R6-RLの外観とインターフェース(接続端子)をチェックします。
インターフェース(接続端子)
raytrek R6-RLは右側面左からThunderbolt 4の端子が1つ、USB3.2 Gen1 Type-Aが一つ、HDMI端子と電源ポートが備わっています。
Thunderbolt 4は最大40Gb/sのデータ転送や外部ディスプレイへの映像出力ができるようになっています。
またThunderbolt 4はUSB Type-C形状のUSB 3.2 Gen1・USB 3.2 Gen2とThunderbolt 3とも互換性があります。
raytrek R6-RLの販売ページではThunderbolt 4が搭載していることについてさりげなく紹介していますが、実はこれによってノートPC周りの利便性が格段に向上します。
例えば最近クリエイターの間で人気のThunderbolt 4 ドックステーション(ハブ)を使えば、ケーブルを一本挿すだけであらゆるデバイスに接続することができるようになります。
過去に私が購入したOWC Thunderbolt Dock を用いて上の図のような接続を試みてみました。
Thunderbolt Dock経由でライブ配信用スイッチャーATEM Miniへ接続し、いつでも簡単にライブ配信やウェブ会議を開始することができるようになりますよ。
Thunderbolt 4はMacの専売特許のように考えられがちですが、BTOパソコンショップのクリエイター向けハイエンドノートに少しずつ備わりつつあります。
外部モニターへの出力はもちろん、ライブ配信スイッチャーの接続でも使えるので、とても重要な接続端子となるはずです。
左側面は左からセキュリティスロット(ケンジントンロック)、USB3.2 Gen2 Type-C、USB3.2 Gen1 Type-A、SDカードリーダー(UHS-I対応)とマイク入力・ヘッドホン出力共用端子を装備。
raytrek R6-RLはACアダプターの使用を前提としているため、Power Deliveryの仕様としては一部制限があるようですが、Thunderbolt 4およびUSB Type-CはThunderbolt 4ケーブル経由でスマホを充電することも可能です。
raytrek R6-RLの背面は端子がなくスッキリとしたデザインです。
raytrek R6-RLのサイズは35.8cm(幅)×24.7cm(奥行き)で前部が接地面から20mm、背面は23mmの厚さになります。
バッテリーの持ち時間は仕様で10.8時間の記載があります。
液晶ディスプレイ
raytrek R6-RLの液晶モニターは16型のWQXGA液晶(2560×1600ドット表示)です。
ノングレア(非光沢)タイプで照明の反射や写り込みもなく目に優しい仕様です。
またベゼルが狭く、縦は9.0mm、横は6mm、画面下は11.5mmで隅々まで画面が広がっています。
映り込みは全く気になりませんし、視野角もまずまずといった感じです。
液晶ディスプレイのリフレッシュレート設定は90Hzと48Hzの二択で、クリエイティブ用途で必要なリフレッシュレートは十分対応できます。
省電力の48Hzに設定できるのも大きなメリットです。
HDRビデオコンテンツ表示にも対応し、Netflixの映画も高画質・広い色域で楽しむことができるでしょう。
キーボード
raytrek R6-RLのキーボードはテンキー付きの日本語配列キーボードで、右上に電源ボタンがあるのが特徴的です。
ゲーミングPCのように色を変更できませんが、バックライトも備わっているので暗がりでもキーを正確に打てます。
キーピッチは19mmで、角が丸いMacbookとよく似たキーです。
キーは側面の縁ギリギリまであるので、キー配列はゆったりとして押しにくいキーも見当たりません。
DELキーとBackspaceキーが縦に並んでいるので、raytrek R5-RL6と比べると私はこちらのほうが好みです。
こちらもチェック!
上下カーソルキーがコンパクトにまとまって、Enterキーの下にもShiftキーがあるのも好印象です。
ただしテンキー側にEnterキーがなく、After Effectsで数値入力の設定することが多い方は最初戸惑うかもしれません。
キーの重さは軽くもなく、重くもなく。良い感じです。
キーストロークは約1.5mmです。
raytrek R6-RLで画像生成AI Stable Diffusionを実施
raytrek R6-RLにStable Diffusion web UIをインストールしてAIによる画像生成を検証してみました。
raytrek R6-RLに搭載しているGeForce RTX 4060 Laptop GPUはStable Diffusion web UIによるAI画像出力にも好影響を及ぼすはずです。
Stable Diffusionの設定は以下になります。
model | AnyLoRA – Checkpoint | Sampling Steps | 50 |
sampling method | Euler | Batch counnt | 6 |
Width/Height | 800/800 | Batch size | 1 |
prompt |
Picture a girl around 15 years old with blonde hair and blue eyes, standing in a wind-blown prairie while brushing her hair up with one hand. She’s wearing a white dress, and a smile graces her face. In the backdrop, a river flows in front of distant mountains, and the sunset is visible over the peaks. |
||
Negative prompt |
nsfw, lowres, bad anatomy, bad hands, text error, missing fingers, extra digits, fewer digits, cropped, worst quality, low quality, standard quality, peg artifacts, signature, watermark, username, blurry, |
モデルはCIVITAIのAnyLoRA – Checkpointを利用しました。
この他にStable DiffusionにVAE(Variational Auto Encorder)を追加して品質アップしています。
Stable Diffusionは画像のサイズ(Width/Height)と枚数(Batch counntとBatch size)、フィードバック回数(Sampling Steps)の値によって出力に必要な時間が上下します。
Sampling Stepsの値が大きいほど精細なAIイラストになりますので、何度かテストしてみて「50」が品質と消費時間のバランスが良いと思いまして設定しています。
各値を小さくすればより早い時間で画像出力が完了するでしょう。
この設定値で出力に要した時間は1枚29秒、6枚の出力で3分4秒となりました。
かなり早く完了します。
生成している様子を録画してみました。
途中早送りしていますが、1枚の画像生成の様子が分かると思うのでご覧ください。
raytrek R6-RLは設定次第でStable Diffusion web UIの画像生成を存分に楽しめるスペックになっています。
raytrek R6-RLでPremierePro動画編集を検証
それではraytrek R6-RLによるミラーレス一眼カメラの撮影データで動画編集を検証してみます。
カメラはPanasonic LUMIX GH6で撮影します。
4K60P・4K30Pで撮影しています。
それぞれの詳しい記録方式は以下になります。
使用した映像データ
✅LUMIX GH6 4K60P動画編集(MOV LongGOP 4K59.94p 422 10bit 200Mbps HLG)AC電源あり
✅LUMIX GH6 4K30P動画編集(MOV LongGOP 4K29.97p 422 10bit 150Mbps HLG)AC電源なし
Panasonic LUMIX GH6は422 10bitの4K映像が撮れるミラーレス一眼カメラで、色成分が間引かれておらずカラーグレーディングに最適なリッチデータで記録することができます。
その分パソコンに対する負荷が大きくなりますが、raytrek R6-RLではどうでしょうか。
今回はPCのパフォーマンスが落ちるACアダプターを使用しない状態での動画編集もあわせて検証しています。
4K60P AC電源あり
まずはraytrek R6-RLで4K60P 422 10bitの動画編集をAC電源ありの状態で実施してみましょう。
LUMIX GH6ではMOV LongGOP 4K60P 422 10bit 200Mbps HLGで撮影できるので、この映像データを使ってカット編集・テロップ・BGMを挿入してみます。
また、合わせてカラーグレーディングを実施します。
タイムラインに調整レイヤーを追加してLumetri カラーで基本補正、クリエイティブを使ってカラーグレーディングを行います。
再生中のCPU使用率は50~80%前後を乱高下し、内蔵GPU(インテル Iris Xe グラフィックス)の使用率は10%前後を推移します。
GeForce RTX 4060は72%前後を推移してします。
メモリの消費量は16GBのうち14.7GB(94%)です。
3分03秒のシーケンスをフル画質設定で最初から最後まで再生して発生するコマ落ちは25フレームとなりました。
4K60P 422 10bitの1トラックカット編集・カラーグレーディングはAC電源ありの状態で比較的快適に動作します。
上の動画はraytrek R6-RLでPremiere Proの編集中の様子を録画したものです。
再生ヘッドを動かすとやや遅れているのが分かりますが、倍速なしのプレビューではコマ落ちが少ないのが分かります。
4K30P AC電源なし
次にLUMIX GH6で撮影した4K(UHD)29.97P 4:2:2 10bit(MOV)の素材を使って編集してみましょう。
こちらはAC電源なしの状態で運用してみましょう。
CPUの使用率は34%前後の数値で推移し、内蔵GPUは5%前後を推移します。
GeForce RTX 4060は常時25%前後を推移しています。
メモリの消費量は12GB(76%)となりました。
AC電源がない状態ではCPU・GPUの稼働率、メモリ消費量が低下し、負荷が随分緩和されています。
3分03秒のシーケンスを再生して発生したコマ落ちフレームは4565フレームとなります。
再生時にもカクつきは目立ち、再生ヘッドを動かすと映像が止まっております。
編集できないわけではありませんが、かなりストレスを感じるはずです。
raytrek R6-RLはLUMIX GH6の動画編集で、AC電源なしの状態で4K30P 422 10bit編集が上限でしょう。
4K60P⇒4K60P書き出し
次にraytrek R6-RLとPremiere Proで書き出しテストを実施します。
書き出したのはMOV LongGOP 4K59.94p 422 10bit 200Mbps HLGで編集したシーケンスです。
書き出し設定は4K60Pシーケンス(3分01秒)からH.264の4K(UHD 3840×2160)、ターゲットビットレートは50MbpsのVBR 1パス。
ソフトウェアエンコーディングとハードウェアエンコーディングでそれぞれ書き出し時間を計測します。
書き出し時間はそれぞれ以下のようになりました。
4K60P 書き出し(3分01秒の動画)
ソフトウェアエンコーディング | 7分45秒 |
ハードウェアエンコーディング | 3分02秒 |
書き出し時のCPUやGPUの使用率もチェックしてみました。
ソフトウェアエンコーディングではCPUの使用率が100%前後で推移し、内蔵GPUは2%前後で推移します。
GeForce RTX 4060の使用率は1%程で全く働いていません。
続いてハードウェアエンコーディングではCPUの使用率が66%前後で推移し、内蔵GPUは11%前後、GeForce RTX 4060の使用率は99%前後の高い数値で推移します。
raytrek R6-RLのハードウェアエンコーディングでは内蔵GPUの代わりに、GeForce RTX 4060がしっかりCPUを支援しています。
raytrek R6-RLの4K⇒4K書き出しはハードウェアエンコーディングで動画の尺とほぼ同じ程度、ソフトウェアエンコーディングで尺の2倍以上かかります。
ノートパソコンでもこのぐらいの時間で書き出し出来るなら、時間を待てる方はデスクトップPCに移し替えなくてもノートPCだけで完結できるかもしれません。
raytrek R6-RLの長所と短所
raytrek R6-RLは、動画編集からゲームプレイまで、多岐にわたるタスクを軽快にこなすノート型パソコンです。
Premiere Proの起動・運用時もGeForce RTX 4060 の恩恵もあって非常に快適です。
一方で薄型であるがゆえに、LANポートが省略されているので、有線LANの接続を重視するライブ配信者は常にUSB LANアダプターを常備する必要があります。
Macbook Pro 16インチに迫る軽量さに仕上がってはいるものの、2kgの重量はそこそこ頑丈なバッグを用意する必要があります。
価格も抑えられているのでこれ以上は期待しすぎかもしれませんが、あと200g軽いといいなあ。
あと余談ですが、raytrek R6-RLは標準インストールされているNahimicのバーチャルサラウンド技術を実行することで、内蔵スピーカーの音質が非常に良くなります。
音楽や映画、ゲームやチャットなど用途に合わせて音質を改善してくれるので便利です。
まとめ raytrek R6-RLはこんな人におすすめ
raytrek R6-RLは、動画編集、AI画像生成、ゲームプレイなど、多岐にわたって高い性能を発揮します。
デザインと操作性も合わせて、幅広いユーザー層に強くお勧めできるノートパソコンと言えるでしょう。
こんな人にオススメ
✅持ち運びやすさとスペックを両立したノートパソコンが欲しい方
✅Macに負けないデザイン・高画質の液晶モニターを備えたBTOノートパソコンが欲しい方
✅基本は無線接続で、有線LAN接続をあまり使わない方
raytrek R6-RLでPremiere Proの4K動画編集やStable Diffusion web UIによるイラスト生成もサクサク快適です。
クリエイティブとゲームを両方楽しみたい方はraytrek R6-RLがおススメです!
raytrek R6-RLは販売終了し、後継モデル GALLERIA XL7C-R46H-6が発売中です
GALLERIA XL7C-R46H-6
CPU:インテル Core i7-13700Hグラフィックス:NVIDIA GeForce RTX 4060 8GB
メモリ:16GB PC5-38400
ストレージ:M.2 SSD NVMe 1TB Gen4
液晶モニター:16型 WQXGA(2560×1600)ノングレア
219980円(税込)
※4月10日時点の価格です。最新の価格は公式ページをご確認下さい。